第43話 血迷って? 犬を飼う。パート6「殺処分犬から『栗』へ」
犬を迎えることが決まったころに妊娠反応があり、犬が来るころに繋留流産になりました。忙しい。犬のためにサークル・トイレ・大量のシート、餌いれなど用意する。トイレのしつけがはっきりしないので準備だけはしておく。最悪の時は部屋中に敷いてやる。
6/3の夕刻、いとこが家まで連れてくる予定が遠方まで別のワンちゃんを連れて行くとのことで急遽、仕事場の駐車場にて受け渡し。車の中からけたたましい声。「あー、吠えてるね。」「うん、実は渡す前に健康診断とフィラリアの薬飲ませるはずだったんだけど、威嚇がすごくて、出来なかったの。」
車の中をのぞくとキャリアケースの中から歯をむいて威嚇中。ウー、ギャンギャン。「無理しなくていいから。もし無理だったら連絡して、迎えに行くから。」「一応、家で様子見てみる。」「これ、フィラリアの薬。」「しばらくは無理だろうから餌に混ぜ与えてみるかな。」ケースを抱えるとギャンギャン、車に入れてもギャンギャン、エンジンかけてギャンギャンギャン。
自宅まで15分ほどのドライブであるが、ずーっと話しかける。「怖いねー。」「曲がるよ。」「大丈夫、大丈夫。」延々としゃべり続けているとその内に吠えなくなり、自宅についてケースを持ち上げても吠えないし、威嚇もしない。
でも、まだはっきり性格が分からないので触ることが出来ない。お座敷に用意したサークルの中にキャリアケースごと入れて扉を開ける。サークル内をぐるぐる回って安全確認。2・3日は餌だけ上げて構わないようにしよう。
外観・鼻から眉間にかけて毛が無くツルツル。耳の外側の毛も無く、かさぶた。体毛が全体的に薄く、所々にハゲ。
餌をやるにも、咬む犬として来ているので迂闊に手を出すわけにはいかない、かといってびびっているのを察知されてはいけない。「お座り。」ストッ。座る。「待て。」と言いつつ少量の餌を置くと、手なんて見向きもしないでガツガツガツ。これは飢えている。すぐさま食べ終わると尻尾をふり、わたくしを見つめる。
餌、追加。食べ終わる。見つめる。餌、追加。食べ終わる。3回ほど繰り返すとサークル内をぐるぐる。う~ん。コロ。踏まないでー。シートで犬をけん制しながらすばやくシートを換える。寝床に用意した毛布の上に行き寝る。人が動くと寝床から起きてきてサークルの中をそわそわ動く。
観察は続く。
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