第21話 何個 取れたでしょう?
六刺し目につい、「痛いです。」「痛いですね。」痛くて正解なのね。「後1・2個なんですけど、今からでも麻酔しましょうか?」先生、本気で言っていないでしょう。意地悪くしか受け取れない精神状態なわたくし。「いえ、このままで良いです。」悔しかったから、首を伸ばしてモニターを見始める。
お腹押さえの看護婦さんはずっと力を抜くことなく不動。するとモニターに2つ並んだ黒い袋が現れた。片方の袋に針らしき棒が刺さると少し萎む。少しして棒を下に引っ張ると黒い袋も一緒にググッと引っ張られて、プルンと元の位置に戻ると袋が無い。2個目の袋もこの調子で消える。
六刺し目でようやく「卵、2個ありました。」と聞こえた。てことは今まで卵、入ってなかったの、ちょっとおののき。合計八刺しにて採卵終了。帰りはストレッチャーにて2番控え室でご休憩。お腹が少し痛いなぁと思っていたらいつの間にか寝てた。
2時間の休憩の後、娑婆に戻るとさすがにアダムは待合室の端で待ちくたびれていた。もう一人同じ運命のだんな様も別の端っこで待機中。「お待たせ。」「長かったね。」「休憩しなきゃいけなかったからね。」「痛くなかった?」「痛かったぁ~。」詳しくは言わないでおいてあげよう。びびるから。
診察室に呼ばれて、結果発表・・・取れたのはやっぱり2個。「プレグニール打ちに来ました?」「ちゃんと時間通りに来ましたよ。」「取れたのが少ないんですよね。小さいのまでがんばったんですけど。でも顕微鏡受精まで考えてあるから2個でも大丈夫でしょう。4/26移植予定ですので午後2時30分までに来てください。」帰り際にアダムのオタマジャクシ検査の紙を貰った。
今回は数も増えていて、活性剤のおかげで活動力もかなり良い。がんばって仕事しろよー。
この日はさすがに下腹部が少し痛い、抗生物質を飲むように、お風呂は諦める。受精したか、連絡来るのかしら?聞きそびれてしまった。どきどきの3日間。
本日のお支払い (自費のみ 90350円。) 累計 268680円
次回 第22話 受精したのしなかったの?

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