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2012年6月 6日 (水)

第66話 20年前の不妊治療

 ついでの話ではありますが、このおじ様にも子供が居りません。今年60歳、この時、聞いた話では20数年前に不妊治療をしたとのこと。男性不妊で本人曰く「顕微鏡で指で数えられるくらいしか居なかったよ。はははは。」豪快なこと。

そこでちょっとだけ掘り下げることに。20数年前というと日本でも体外受精が行われるようになっていたものの通っていた病院では人工授精が主流だったらしく、何とかして精子の数を増やさなければならなかった。

そこで週に2度ホルモン注射を打っていたがこれがまた痛い。腕への筋肉注射。通常の人で3ヶ月のところを半年「数が少なかったからね~。」としみじみ昔を振り返って話してくれました。

奥様には、問題が無かったので自然周期排卵での人工授精を幾度と無く行ったが成果は得られなかった。そこで奥様に排卵誘発剤を試みてはと話があったそうですが、

知り合いに誘発剤を使って三つ子が生まれその中の一人が障害を持って生まれたので誘発剤は使えなかったとのこと。誘発剤が直接障害に関係しているわけではないのでしょうが、その当時は『もしかすると』という気持ちがあったそうです。

その病院では卵子の数のコントロールができず、反応がよい人であれば多数排卵する。体外受精のように数を限定して体内に戻すことができないので五つ子・六つ子が生まれる可能性もある。そうなるとどうしても多少の障害が現れるかもしれない。かなり悩んで医師に聞いたそうです。

「着床した胎児を減らせますか。」「できません。」この返事で誘発剤を使わないことに決めたそうです。自分は先に死んでしまうのに障害を持った子供を残して死にたくなかったそうです。

20数年前の話なので、不妊治療、障害に対する考え方は今とは違います。不妊治療を受けているだけで陰口を言われる時代。特に田舎になればなるほど。こっそり遠方の病院に通う。

考え方は人それぞれということでコメントは受け付けません。誰にも言っていない貴重な話を聞かせていただきありがとうございました。今日はここまで。


次回  第67話 移植に飽きた。 

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